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開業前の知識クリニック開業にかかる事業計画策定のポイント
the医院開業サイトのクリニック開業にかかる事業計画策定のポイント解説ページ。事業計画策定の最大のポイントは、診療圏調査の数字よりも収入を「少なく」見積もり、支出を「多く」見積もることです。詳しくは本ページで解説していきます。
事業計画策定のポイント
- 事業計画は、融資つまり資金調達に必要な書類の一つですが、先生自身が開業計画としてのバイブル的指標と捉えて、ご自身が納得いく計画策定をすべきといえます。
面倒だからといって税理士等に事業計画策定をすべて任せきりにするのはよくありません。 - 事業計画策定の最大のポイントは、診療圏調査の数字よりも収入を「少なく」見積もり、支出を「多く」見積もることです。
- そのような事業計画で黒字化できるようであれば、実際に開業しても資金ショートする危険性も低くなり、追加融資などを考えなくてよい傾向といえますので、前向きに開業を検討しても良いといえます。
- 事業計画策定の具体的なポイントとしては、
- 最初は、患者数を少なく、診療報酬単価も低めに設定する
- 金融機関の融資は、少し多めに借りる
- 医療機器の購入については、融資による借入やリース、割賦などを理解し、機器の特徴なども考え、購入方法をよく検討する
- 医療機器やスタッフは2〜3年目で増やせばよく、現実的なものと乖離しないようにする
- 家賃は、月額総収入の1割〜1割5分ぐらいまでの物件を目安とする
- 内装費用以外に、付属備品(カーテンや鏡など)、また備品(本棚、傘立てなど)も忘れず見積もる
- 「診療方針」を明確にすることも大切となり、検討地域でどの様な診療を行うかが重要となる
- 例えば内科クリニックの場合、プライマリケアの「一般内科」をメインに診療を行っていくのか、「専門外来」を推すのか、「在宅医療」も行うのか(「診療科目」の特長)といったことが挙げられる。 などです。
- 銀行融資を受けるがために、診療圏分析よりも患者数を多めに見積もる事業計画は失敗のもととなります。
概ね開業後5年位を目途に、徐々に患者数を増やしていくくらいの事業計画が良いでしょう。 - またスタッフの人数は、患者数に応じた人数にして、初めから多くを雇うのであれば、その通りの人件費を計画します、そのためには自己資金が多く必要となる場合もあります。
保険収入の時期や支出額を見極めた事業計画策定を
- レセプト収入は基本的に保険診療になるので、その大部分の最初の入金は開業の2か月後になります。
そのため事業計画上、計上しておくべきは、開業後2か月分の家賃や光熱費、水道費、人件費、リース代、借入返済やその金利、医師会費などの雑費等、運転資金等となります。 - また、予定納税を2年後に支払うことが多く、その金額も考慮して借り入れたほうがよいでしょう。
予定納税の仕組みを理解し、納税準備にも目を配った計画にすることも大切です。
事業計画と診療日数・診療時間の関係について
- 繁盛しているクリニックにはいくつか共通の特徴があります。
その特徴も踏まえて事業計画を立案することも非常に大切です。 - 具体的には以下の通りです。
- 稼働日数が多い(週6日×4週等)
- 週間の診療時間が長い(週6日×8時間等)
- 以上のような特徴があります。
- 先生方の診療方針と比べましていかがでしょうか。
- そもそもクリニックの医業収入は<患者単価×患者数>となります。
- クリニックは院長の「労働集約型」による診療で経営が成り立っています。
- そのため開業医が多くの患者さんを診るためには、どれだけ長い時間、休みなく診療所を開けているかが重要になります。
- この事を忘れて診療方針を考えても「絵に描いた餅」になってしまう可能性が大です。
- 月の稼働日数、1週間の診療時間をどの位にするのか。その事が「診療方針」を決める際に重要な条件となります。
融資先選定と融資金額検討のコツ
- 繰り上げ返済における手数料なども借りる時に確認しましょう。
- つまり金利だけで判断するのでなく、返済期間や金利据え置き期間などの諸条件も確認して融資先を決めましょう。
- 開業後の追加融資の審査は、一般的に厳しいのが現状です。
- 新規開業時にできるだけ借り入れてしまうことをお勧めします。
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