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実際に開業を経験したドクターの声をお届けする開業医のリアルストーリー VOL3
地元での開業にこだわって、2018年10月に、東京都台東区浅草に呼吸器内科を開業した「あさくさ田原町内科クリニック」の院長・阪口真之先生。開業までにはどのような苦労があったのか? 開業してから直面した壁とは? 阪口先生に伺いました。
宣伝活動は土地柄口コミ重視で
――開業前にどのような宣伝をされましたか?
電柱看板を設置し、内覧会の折り込みチラシを配りました。
それから、私は地元浅草で飲むのも好きなので、飲みに行ったついでにトイレの横にチラシを置いてもらったりもしました。そして親は浅草の老舗店やホテルに、弟は若者向けのバーなどでチラシを配ってくれて、口コミで開業を広めてくれました。
クリニックがある町内会の方も口コミで宣伝して下さいました。土地柄もあると思いますが、地元のつながりには本当に助けられています。
さらに、開院前から大通りに面した窓に、「長引く咳、喘息」というコピーを貼り出しておいたのですが、これを見て、「呼吸器系の医院ができると知った」「今通っているところが遠いので、通いたい」と思われた方も多くいたようです。
――地元の医師会には加入されましたか?
医師会も地域によっては厳しい審査があるようですが、こちらの地域ではそんなこともないようで。もともとこのエリアには呼吸器系のクリニックが少なかったということもあり、歓迎してもらえました。
――そこで迎えた内覧会、開業当日はいかがでしたか?
内覧会開催日にちょうど大型台風が来てしまって、「どうなることか」とヒヤヒヤしましたが、お土産に用意していたどら焼き200個はちゃんとなくなり、ホッとしました。
大変だったことといえば、土日に内覧会を開催して、開業祝いの胡蝶蘭を50~60個も届けていただいたので、クリニック内が胡蝶蘭であふれてしまったんです。翌日の月曜日から開院しなくてはならなかったので、胡蝶蘭を両親の家に運び込んだり、同じビルのお店におすそ分けしたりと、奔走しました。
次に開院するときは、なるべく内覧会から中1日は空けるようにします(笑)。
次回へつづく
スタッフにも恵まれ、家族や地元の人々の協力を得て、滑り出しは順調。でもそれだけにはとどまらない新規開拓の秘策とは?後編でお届けします!