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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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PRが失敗したドクター 赤池先生のケース
PRのつもりだったマスコミへの露出が……。
前回まで、上手にPRをしている5人のドクターを紹介してきました。最後は、PRが目的だったマスコミへの露出が、いつの間にかマスコミに出ること自体が目的となってしまい、その結果、かえってクリニックの評判を落としてしまった赤池先生(仮名)のケースを紹介します。
便秘に悩む患者さんを助けたい!
消化器内科医の赤池先生は、大学病院に勤務していた時代から、大腸内視鏡検査のスペシャリストとして名をはせていました。
実際、赤池先生の内視鏡検査の技術はすばらしく、痛みを感じずに検査を終えることができると、患者さんだけでなく、同僚からも高く評価されていたのです。
とはいえ、大学病院では下働きや夜勤も多く、消化器内科の専門医として、もっと治療や予防にも関わりたいという気持ちが、赤池先生のなかでどんどん大きくなっていきました。
そのためには独立するのが一番。そう考えた赤池先生は、40歳を期に、東京郊外のJRの駅近に内科、消化器科のクリニックを開業しました。
もともと評判の先生だったこともありましたが、開業後すぐに開設した「便秘外来」は、便秘に悩む老若男女に大変喜ばれ、ますます赤池先生の評価は高まっていきました。
とくに赤池先生は、便秘は食事療法で治るという考えを持っており、便秘外来では投薬をなるべく減らし、先生考案の玉ねぎで作ったお団子を食べることを勧めました。初めは半信半疑だった患者さんたちでしたが、次第に便秘が改善するにつれ、その効果を知人、友人に口コミで広げていったのです。
こうしたユニークな治療法は評判を呼び、テレビや雑誌、新聞などの取材が入るようになっていきました。