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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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注目されるSNS、ホームページとは?
オタク度を全開させる
SNSやブログは続けることが大切です。
情報の発信先は患者さんやその周りの人たちですから、話題は病気や治療に関することでいいのです。そして、無理なく書き続けられるよう、話題は自分の専門領域から選ぶことが重要です。
これまでのキャリアの中で、積み重ねてきた専門の症例、論文など。例えばそれを一般の人が理解できるようにやさしく書き直してみてはいかがでしょうか。
コツとしては、臨床結果を紹介することです。
医学の素人が読むわけですから、難しい理論を延々と書いても読んでもらえません。それよりもその治療法で治ったり、良くなったりした患者さんのことを書きましょう。
ただし、個人が特定できるような書き方や「この治療法なら絶対に治る」といった過大広告的な書き方はNGですから、その点は十分注意してください。
ここでひとつ事例を紹介しましょう。
G医師は、総合内科と循環器の専門医として大学の医局に勤務していました。とくに食事・運動と動脈硬化症との関係を長年にわたり詳しく調査しており、その結果を論文にまとめ学会でも発表していました。
そんなG医師が「Gハートクリニック」を開業したのです。
開業直後からG医師は、毎週1回、ブログを更新し、論文で発表してきた患者さんの治療履歴を書き続けていきました。
その内容たるや、オタク度全開で、心臓病のさまざまな症例が書かれています。
最初は読む人も少なかったのですが、ブログ更新時にはFacebookやTwitterで紹介することを地道に続けた結果、1年後には新規の患者さんのなんと約半分が、ブログを見て来院を決めるほどになっていたのです。
患者さんは口々に「これだけいろいろな症例を見ている先生なら、きっと私に合った治療をしてくれると思った」と言い、ブログをしっかり読んで来院を決めていました。
G先生のSNSやブログは決してバズっていませんが、確かな結果を残しています。こういうSNSの使い方が、クリニックには必要なのです。
(エディター・キャリアコンサルタント:内田朋恵)