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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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情報発信の方法を探る
これまで8回にわたり、クリニックの売りを決める(ブランディングする)ための一つの方法として、キャリアの棚卸についてお話ししてきました。
どんなクリニックを作って、どんな医療を提供していきたいか。
この大方針が決まったら、次はクリニックの存在を広めていかなければなりません。
開業後の宣伝が自由にできないクリニック経営において、情報発信は大切な宣伝ツールとなります。ホームページ、SNSなど、それぞれの媒体の特性を知って、上手に情報発信をしていく方法をご紹介しましょう。
情報発信ツールの特性を知る
クリニックの情報発信にはどんな方法があるのか、見ていきましょう。
まずはホームページです。
ホームページはクリニックの顔になるものですから、ブランディングした内容を視覚化させる最良のツールとなります。
とくにトップページのデザインはクリニックのイメージを上手に表現できるよう、制作会社にまかせっきりにせず、担当者とじっくり話し合って納得するものを作っていきましょう。
ここでも大切なのは「理想とするクリニックのイメージを明確にする」ということです。
今後のクリニックの方向性を示す大切なものですから、しっかり言語化できるように熟考を重ね、はっきりとしたイメージを作り上げましょう。それがうまくできれば、イメージ通りのホームページが作れるはずです。
ホームページを見にくるのは、患者さん自身か、その家族や友人など、病気を治すためにクリニックを探している方たちです。
そしてホームページは、あなたと患者さんが最初に接触する窓口にもなるものですから、まずはご自分が提供する医療についてしっかりと訴えられるものにしていきたいですね。
失敗しないホームページの作り方、イメージの言語化については、あらためてお話ししていきます。
次に活用したいのがSNS――FacebookやTwitterです。これらは使い方次第では、とても強力な広報ツールとなります。
SNSを上手に使いこなすには、FacebookやTwitterに「人格」――特徴を持たせることが重要です。そのためにも、SNSの発信は人任せにせず、先生ご自身がされることをお勧めします。
人格といっても、あくまでもクリニックや先生自身のPRのために使うのですから、先生の個人的な主義主張やどこに出かけた、何を食べた、など、個人的な情報を発信することはNGです。そういうことを発信したいときは、個人のアカウントを使いましょう。
とはいえ、医療や治療に関すること――たとえば、学会でこんな新しい症例が発表されたとか、海外のこんな文献を見つけたとか、TVで見た健康法についてのコメントなど――なら、どんどん自分の意見をつぶやくべきです。
その辺の線引きがSNSの難しさでもありますが、多くの人があなたのクリニックの存在を見つけるきっかけの種をまけるという意味では、とても有効なツールと言えます。