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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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理想とするクリニックになるために必要なものは何か
- キャリアの棚卸をやったドクターとやらなかったドクターでは、クリニック開業後にどんな違いがあるのか。
- 前回、前々回で2つの事例を見ていただきました。
- この2つの成功、失敗の違いは、「志(こころざし)のあるクリニック経営ができたかどうか」と言えます。
- 「志(こころざし)なんて青臭いことを!」と思われるとかもしれまんが、これを「ブランディング」という言葉に変えたらどうでしょうか?
マーケティングではなく、ブランディング!
これまでこの連載を読んでこられたドクターの多くは、 「志なんて、古臭い、青臭いことを考えなくても、クリニックは成功できる!」と思っているでしょう。
でも、これを「ブランディングする」と言ったらどう思われますか?
クリニックのブランディングとは、自分が何者であるかを、患者さんに知らせるために、院内スタッフの意識統一をはかれるような、クリニックのアイデンティティーを掲げることです。
前々回のB医師のクリニックを例にとれば、「患者の話を聞くクリニックにする」というB医師のクリニックに対する志がはっきりしていたからこそ、「問診の充実」というブランディングができたのです。
その結果、院内の看護師、事務員すべてにB医師の考えが伝わり、皆が同じ意識で患者さんに向き合うことができるような体制を作れたと言えます。
少し前までは、「マーケティングが重要」と言われていました。
もちろんマーケティングは大切ですが、患者さんのニーズが多様化した今だからこそ、「マーケティングから始めるのではなく、クリニックのブランディングから始める」ことを真剣に考えて欲しいと思います。
誰もがネットを使って簡単に情報を取れる時代、皆と同じことをしていたのでは、患者さんに見つけてもらうことはできません。
「今度開業したクリニックは、先生だけでなく、看護師さんも受付の人も、みんな丁寧に話を聞いてくれて、年寄りでも安心して話ができる」
「自分でも気づかなかった症状まで見つけてくれた。先生は名医だ!」
「子どものあやし方も上手で、助かった」
こんな口コミが広がっていったことで、B医師のクリニックは、先生やスタッフの人柄だけでなく、医者としてのB医師の技量までもが認められ、地域の人たちだけでなく、電車や車を使ってまで患者さんがやってくるクリニックになっていったのです。