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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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クリニックの売りを決定する(1)
すると、1~2週間前ぐらいから声がかすれるという、新たな症状について患者さんが話しだしました。
B医師は腹部大動脈瘤を疑い、すぐに腹部超音波の検査を勧めたのです。
「先生は大袈裟ですね~。ここは看護師さんもやたらていねいに話を聞くし、そんな検査はいいから、早く薬を出してください」
と検査をしぶっていた患者さんを説得、何とか検査を受けてもらうと……。
予想通り、腹部大動脈瘤が見つかったのです。
もちろん、B医師は感謝されました。
さらにうれしいことに、その後、その男性患者さんの会社(その方は中小企業の経営者でした)の産業医を頼まれるというおまけもついてきました。
大病院では、「非効率」と文句を言われていたB医師のこだわりが、自身のクリニックで花開いたのです。
医者としての志(こころざし)がクリニックの売りに
こだわりを持つことは、医者としても経営者としても大切です。
こだわりを持てる人は志(こころざし)がある人です。
医者としての志(こころざし)があれば、理想の医療へのこだわりが生まれるはずです。
医者としての棚卸で、ぜひ「志(こころざし)の再確認」をしてください。
そして、クリニックの売りや差別化には、医者としてのあなたの強み(技量や手術数、読影力、診断力、会話力など)に、あなたの志(こころざし)を加えてください。
B医師は、内科医として十分な経験があり、臨床医としてたいへん有能な人でした。 ところが、効率面ばかりを見る経営者にとっては、時間をかけて問診を行うそのスタイルは受け入れがたいものだったのです。 だからこそ、自身のクリニックで思う存分、理想とする医療ができるようになり、結果、成功につながったといえます。
(エディター・キャリアコンサルタント:内田朋恵)