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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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医者としての棚卸をする(2)
反省のできない経営者は失敗する
私の好きな言葉に、「君子(くんし)終日乾乾(しゅうじつけんけん)、夕べに惕若(てきじゃく)たり。厲(あや)うけれども咎(とが)なし」という易経の一文があります。
意味は、「君子(リーダー)は、朝から晩まで、前へ前へと積極的に努力邁進し、そして夜、独りになった時に〈あれでよかったのか〉と、恐れ震えるがごとく一日を省(かえ)りみなさい。そのようであれば、危うくも不安もある時ではあるが、失敗に学ぶことができるだろう」(『リーダーの易経』竹村亞希子より)となります。
つまり、経営者たるもの、恐れずチャレンジしていくことは大切ですが、もっとも大切なことは自分の行動を客観的に見つめ直し、きちんと反省ができることなのです。
端的に言えば、プロはきちんと反省できます。 キャリアの棚卸とは、書き出すことで自分のこれまでの行動を可視化し、見つめ直すことで、自分の強み、弱み、問題点を明確にすることなのです。 やってきたことを思い返し、よかったこと、わるかったことをふるいにかけて、失敗を反省し、次につなげる作業です。 そうした作業をやることで、自分の本当の強みが見えてくるのです。
これはセルマネージメントの基本で、メンタルトレーニングとしても有効な手段です。 余談になりますが、客観的に自分のやってきたことを評価できるかどうかの判断の一つが、自分の書いた論文を推敲できることだと私は思っています。 自分の書いた文章を読み返す作業は、気恥ずかしいし、面倒です。 けれども、それを別の目できちんと推敲できる人は、ある程度は客観的に自分の価値を判断できると考えていいでしょう。 文章の推敲って、キャリアの棚卸に似ていますね。
次回は自分の書いた論文を掘り起こすことの大切さについて、お話ししましょう。
(エディター・キャリアコンサルタント:内田朋恵)