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実際に開業を経験したドクターの声をお届けする開業医のリアルストーリー VOL1
開業までにはどのような苦労があったのか?開業してから直面した壁とは?
東京都練馬区の住宅街に皮膚科を開業して10カ月という「小竹向原こぐま皮フ科」の院長・木曽真弘先生に伺いました。
患者さんが安心できるような言葉がけを
――診察する上で心がけていることは?
僕も皮膚が弱いのでよく分かるのですが、皮膚の症状を伝えるのは意外と難しいんです。
また、症状について悩んでいて、話すのが辛いと感じている方もいます。そのため、目の前の患者さんが本来どんなことを僕に伝えたいのか? 時間をかけて聴くように心がけています。
また、小さいお子さんが多いので、怖がらないように、緊張しないように、僕もスタッフも優しく接するように心がけています。
お子さんにクマグッズを見せたり、治療後にごほうびシールをあげたり(笑)。

――ニキビやアトピー性皮膚炎など、慢性的な症状で悩まれている方も多くいらっしゃるようですね。
ニキビは治療方法も増え、治療のための塗り薬も出てきていまして、良い状態に持って行くことも可能になっています。症状は続くかもしれないけれど、これくらいの程度には持って行ける、そのためにはどれくらいの期間が必要か、など、今後の見通しをしっかりと伝えることで、安心して帰っていただきたいと思っています。
またアトピー性皮膚炎もいろいろな病院に行ったものの、治らなかったという患者さんが多くいらっしゃいます。
アトピー性皮膚炎がどういう病気なのかをお話しながら、現代の治療でできることはもちろん、国内外の新薬の情報も自分で調べて、将来的にどんな治療が可能になるかもお伝えしています。
特にアトピー性皮膚炎はストレスで悪化することが多いので、悩んでいる患者さんをさらに悩ませてしまうのは適切な治療とは言えません。とにかく、ネガティブな言葉は使わず、前向きなお話をするように心がけています。

――今後の展開はいかがでしょうか?
HPでは保険診療が中心と書いてあるのですが、内覧会のときも、診察が始まってからも、「シミを治療したい」「肌の調子を良くしたい」という声がよく聞かれ、美容のニーズが高いことが分かりました。
最初はお子さんを連れて来られたお母さんたちからも、「美容皮膚科に行くのは敷居が高いけれど、皮膚科でできるものなら……」と言われることも多いです。
現在もシミの塗り薬はお出ししているのですが、レーザー治療のほうが効果も早く出やすいのは確かなので、今後導入することも検討しています。
ただそうなると、現在の医者1人体制だとより厳しくなります。やはり、人事が今後の課題です。
――ズバリ、開業して良かったと思われますか?
はい。患者さんを幅広く診察できて、自分のやり方で医療を提供したいと思うならば、開業はすごくいいと思いますね。
取材を終えて
立地の良さ、医療モール内で宣伝してもらえたことなど、成功のポイントはさまざまでしたが、「自分が患者さんだったらどう思うか?」と、常に患者さん目線で考え、心に寄り添う治療を心がけている院長先生の人柄も、患者さんを惹きつけるポイントなのでは? と感じられるインタビューでした。
(取材・文・写真 阿部桃子)