- 読んでよかった! 開業指南塾
- 開業に関する欠かせない情報が満載
広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
FILE 021
PRが成功したドクター5 五代先生のケース
手術はしない、体操で治すが有名に
体操教室を併設した整形外科クリニックを作る
クリニック開業を決めた五代先生は、手術をしなくて済むように首に良い、首を鍛える、首健康体操教室を併設したいと考えていました。 そのためには広いプレイルームが必要です。また、仕事の合間に気軽に来れるように、物件探しには1年以上の時間をかけ、やっと都内のオフィス街のはずれにいい物件をみつけることができたのです。
さらにクリニックの設計やスタッフ選びも、すべてに納得いくまで時間をかけ、開業まで3年もかかってしまいました。しかしその間に、首健康体操やどんな治療をしていくかについて、じっくりと検討することができたのは、とても良いことでした。
開業後は、旧知の健康雑誌の記者が「首健康体操教室」を取材してくれましたが、雑誌を見て来院するのは高齢者ばかり。オフィスに勤める首ヘルニアの患者さんは来てくれません。
そこで五代先生は、病院の窓に「毎日パソコンを見ているあなた。首が痛い、腕がしびれる、肩がこる、肩甲骨が痛いという症状はありませんか。首健康体操教室を開いています」と書いた手書きのポスターを貼り、チラシも配り、近くの会社に勤める人たちに体操教室の存在を知らせたのです。すると、ワンコインという料金の安さに惹かれ、少しずつパソコンを使う女性たちが体操教室にやってきました。
1カ月後、効果を実感した彼女たちの口コミで、あっという間に参加者が増えていきました。それに伴い、クリニックの患者さんも増えていき、半年を過ぎるころには患者さんが途切れない整形外科クリニックになっていたのでした。
パソコンの普及に伴うVDT障害の発症で、首に問題を抱える患者さんが増えていることを、五代先生は勤務医時代に行った調査でわかっていました。だからこそ、都内のオフィス街に開業することにこだわったのです。 クリニックの成功は、自身のこだわりと女性の口コミ力を上手に利用した結果でしょう。
(エディター・キャリアコンサルタント:内田朋恵)