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広告ではなくPRを!クリニックの価値を高めるための戦略法
クリニック経営で一番大切なことは継続です。
院長が看板となり、クリニックの価値を高める上手なPR方法とは
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PRが成功したドクター 本田先生のケース その1
専門性を極めて、差別化をはかる
これまで15回にわたって、広告ではなくPRの重要性についてお話しして参りました。そして、自身とクリニックのブランディングの必要性、志のない開業は行き詰りやすいこと、キャリアの棚卸をすることが大変有効であることなども紹介して参りました。
今度は先生がご自身のブランディングをしていくことになりますが、その前にブランディングに成功したドクター、失敗したドクターの具体的なケースをいくつか見ていきましょう。
ここで紹介するドクターは、私が本作りをお手伝いした方々ですが、お名前など、内容は一部変えさせていただきました。ご了承ください。
1回目は、生活習慣病のなかでも、とくに患者数が多い、糖尿病の専門医として成功した本田先生(仮名)のPR戦術についてお話しします。
親の介護を機に、田舎で開業を決意
インターネットの普及により、現代では地方に居ながらにして、世界の最先端の論文が簡単に手に入るようになりました。30年前では考えられなかったことです。
本田先生はまさに、その技術進歩を享受し、かなり早い時期から、宮崎においてインスリン離脱を試みる糖尿病治療を行っています。
英語が得意で、苦労せず英語の論文を読める本田先生は、学生時代より、『ニューイングランドジャーナルメディスン(NEJM)』や『ランセット』などの医学雑誌を読んでいました。
東京の国立大学の医学部を卒業後、そのまま大学に残り研究を続けていたので、当時はそうした雑誌を読むことも容易でした。
ところが20年前、40歳を目前にして親の介護問題が起こり、それ機に実家の宮崎に帰って開業することになったのです。
宮崎は高校卒業まで住んでいた町とはいえ、医者の知り合いはいません。そこで、開業の準備を進めながら勤務医として働き、医師会にも入って宮崎の事情を知ることから始めました。そして3年後、無事に内科クリニックの開業にこぎつけました。