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開業前の知識医院開業前に知っておきたい労務管理の知識
the医院開業サイトの医院開業前に知っておきたい労務管理の知識。医院開業後のトラブルの多くはスタッフとの間やスタッフ間で起こります。厄介な労務トラブルを解決するための基礎知識を解説します。
開業前に知っておきたい労務管理の知識
労務管理は医院の重要な経営課題
- 新規開業後に主に院長の頭を悩ませるのは「増患による収益確保及び増大」と「人事・労務管理」の2つです。
- 従来の医院経営では「人事・労務管理」について、社会保険労務士やコンサルタントに相談をすることもなく、さらには就業規則や雇用契約書等について他の診療所のものを流用して済ませるケースが多かったことも事実です。
- しかし最近では院長先生とスタッフとの間またはスタッフ間でトラブルが多発しており、その内容も複雑化しております。
- 特にネット上では労務トラブル情報や労働者向けの指南書的なサイトが数多く存在しております。
これらに感化され、権利意識を強く持ったスタッフも少なからず存在するようになってきました。 - そのようなスタッフは普通の顔をして面接会場に訪れ、何食わぬ顔で面接を受験します。
しかも彼らは得てして、院長等に好印象を与える術に長けていることも珍しくありません。
このような労務トラブルメーカーを面接の時点で見極めることは非常に困難です。 - そこでトラブルメーカーを雇い入れてしまった後で、しっかりと自己防衛ができるようにすること、つまり医院の労務管理はますます重要性を増しているのです。
労務トラブルで特に多い事項
- 給与のこと
- 就業時間のこと
- 残業のこと
- 有給休暇のこと
- 退職金のこと
- 仕事の範囲のこと
- 退職(解雇の有無)のこと
- などです。
- 今は労働基準法や労働契約法等により、「雇用する側」よりも「雇用される側」の方が立場が強い時代です。
何かあったら労働基準監督署へ訴えられ、面倒な説明を求められることもあります。
労務管理の最低条件
- 院内の「良い情報」も「悪い情報」もスタッフが一番よく知っています。
- スタッフから多く出る不満点の代表例は次のようなものは多いのが事実です。
- 院長先生の臨床力
- 雇用条件
- 雇用契約書締結の有無
- スタッフの残業時間(残業代の支払い)
- 休暇の取得のしやすさ など
- 上記のような不満を退職後に求償されたり、根も葉もない風評被害にあったりすることがないようにすることが大切です。
最低限の労務トラブル防止策
- 上記のような労務トラブルにならないためにも、最低でも
- 「就業規則」
- 「雇用契約書」
- 「身元保証書」
- 「秘密保持の誓約書」
- などの労務管理書類の締結が必要です。
- 「就業規則」を作成し、スタッフとの間で「雇用契約書」や「身元保証書」「秘密保持の誓約書」の3点セットを結び、常勤・非常勤の有給休暇の管理及び退職金制度の有無を明確にすることは非常に重要です。
親子承継の労務トラブル例
- あるクリニックの事例では、父から子への承継を行い、スタッフも引き継ぐ際、父とスタッフとの間に正式に雇用契約書が締結されておらず、常勤か非常勤かが双方にとって曖昧な事により、多額の退職金を支払うことになったというケースもあります。
- 気心知れた親子承継でも、思いもよらない落とし穴が待っていることもあるのです。
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