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WEBサイトの広告規制一部解除で、OKになる表現は?


(2023年11月)

広告規制がある医療機関において、WEBサイトは広告の必須アイテムになっていますが、2023年10月6日、厚生労働省は「医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書」の第3版を作成し、公表しました。*1 

平成29年の法改正で、医療機関のWEBサイトについても、「他の広告媒体と同様に規制の対象とし、虚偽又は誇大等の表示を禁止し、是正命令や罰則等の対象とする」ことになりましたが、医療機関のホームページは患者さんが自ら情報を求めるために閲覧することが多いため、「他の広告媒体と同様に広告可能事項を限定することとした場合、詳細な診療内容など患者等が求める情報の円滑な提供が妨げられるおそれがある」として、今回「一定の条件の下に広告可能事項の限定を解除する」と、広告規制を一部解除しました。*2 

今回、限定解除される要件は次の4点です。

① 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること
② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること
③ 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること
④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること

今回の事例解説書では、特にこの限定解除により可能になったWEBサイトの広告可能事例を「新規作成」と明記して紹介、解説しています。
特徴的なものを以下に紹介します。

WEBサイトに診療内容を掲載することは必ずしも虚偽にはなりませんが、「最適な医療を提供」とか「最先端の医療 ○○治療」といった、人を誤認させる表現は誇大広告に当たるとされています。

これまでも規制対象だった体験談については、禁止事例の具体例(患者直筆のアンケートを加工して転載すること、医師の症例紹介のなかで患者や家族などの主観的な治療効果に関する体験談を紹介すること)が増えているので、WEB上に症例紹介を掲載している医療機関は、注意が必要です。

規制解除となっていたビフォーアフターの写真を用いた医師の症例紹介でも、詳細な治療内容や費用、治療におけるリスク、副作用などに関する詳細な情報が、リンク先にしか掲載されていない場合や写真のみの掲載は、禁止対象になります。

詳細は解説書(第3版)*1   をご覧ください。

いまや「医療機関を選ぶ際に参考にしている情報」として、病院のホームページは欠かせないものになっています。*3 
ホームページは、患者さんとクリニックの最初の出会いの場です。
広告規制事項には十分注意して、患者さんに選んでもらえるよう上手に情報提供を行い、信頼を得られるホームページにしていくことが大切です。

(文責:ブランディング・エディター 内田朋恵)


 *1「医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書(第3版)」(令和5年10月作成)

 *2「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」(令和5年10月12日最終改正)

 *3「病院選び・医者選びに関する調査2019」(メディケア生命)

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