止まるところ知らない新型コロナウイルス感染拡大、ワクチン接種開始を前に準備しておきたいこと
(2021年2月)
2021年1月23日、新型コロナウイルスに感染して亡くなった方が5000人を超えました。 *1.
4000人を超えたのが1月9日でしたから、たった2週間で1000人増えたことになります。
東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県は1月8日から、さらに14日からは栃木県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県に緊急事態宣言が出されました*2.が、感染拡大は止まりません。
すでに市中感染が起っており、いつ、どこで感染するか、わからない状態ですが、”コロナ慣れ“してしまったのか、なかなか人の流れは減らない状況です。
年明けから、コロナ以外の病気でも搬送先がなかなか決まらない、宿泊療養施設に入れず、自宅待機中に亡くなる、といったことが起こり始め、「医療崩壊の第一歩 」*3.という報道も出てきています。
実際、医療現場の切迫状況は相当なようで、一日も早いワクチン接種が期待されるところですが、政府はこのワクチン接種に「マイナンバー」を紐づけ*4.ようという動きを見せ始めました。
ところが市町村や厚労省では、すでにワクチン接種に伴う準備を以下のように進めています 。
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●接種を受けるための手続き
次のような方法で接種を受けることになります。
(1)接種の時期より前に、市町村から「接種券」と「新型コロナワクチン接種のお知らせ」が届きます。
(2) ご自身が接種可能な時期が来たことをご確認ください。
(3) ワクチンを受けることができる医療機関や接種会場をお探しください。(接種が受けられる場所を参照)
(4) 電話やインターネットで予約をしてください。
(5) ワクチンを受ける際には、市町村より郵送される「接種券」と「本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)」を必ずお持ちになってください。
なお、接種費用は全額公費(無料)で接種出来ます。
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接種場所については、今後、詰めていくと思われますが、地域の開業医もその任を担うことになります。
2021年3月からは「マイナンバーカードが保険証としても使えるようになる」予定ですが、もし今回のワクチン接種に「マイナンバーの紐づけ」が義務化された場合、窓口での様々なトラブルも想像に難くないでしょう。
コロナワクチン接種は、コロナ感染症流行以降、疲弊してきたクリニック経営にとっては明るい話題ですから、接種場所に登録されるクリニックは多いはずです。だからこそ、現場を翻弄させるような思いつきの政策には、反対の声を上げていく必要があるのではないでしょうか。
(文責:ブランディング・エディター 内田朋恵)
*1.「国内のコロナ死者、累計5000人超す」日本経済新聞2021年1月23日
*2. 内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策」サイト
*3.「<新型コロナ>神奈川の医師が見た「医療崩壊の第一歩」 30件の連絡を断られ…午前3時に患者受け入れ」東京新聞2021年1月23日
*4.「コロナワクチン接種を一元管理 マイナンバー連携で」日本経済新聞2021年1月24日
*5. 接種についてのお知らせ(厚生労働省ホームページ)