登録・会費 無料!
お問い合わせ・ご相談はこちら
  1. TOP
  2. 読んでよかった!開業指南塾
  3. みんなの本音
  4. 家族の本音―義父のクリニックを夫が継承 義父主導の改装に

the医院開業|開業指南塾|みんなの本音~患者・スタッフ・家族、開業医をめぐるそれぞれの本音とは~

読んでよかった! 開業指南塾
開業に関する欠かせない情報が満載

開業ドクターから学ぼうみんなの本音

患者・スタッフ・家族...
開業医をめぐるそれぞれの本音とは?

FILE 012

家族の本音―義父のクリニックを夫が継承 義父主導の改装に

渡辺さん(仮名)48歳の場合


「義父母が退いてから、事務長として全面的に携わっています。最初のスタッフ採用で意見が食い違いましたが、アドバイザーの意見に従って良かったです」と渡辺さん。

現在、スタッフが私以外に14人いて、私は事務長という立場です。夫が義父のクリニックを継承するときに手伝いたいと思っていましたので、医療事務は結婚直後に勉強をして、子どもが小さいときから近所のクリニックでアルバイトをしていました。

とはいえ、アルバイトですから、経験してきたことは少なかったです。それでも事務長が務まったのは、義父の時代から勤めていた医療事務のベテランスタッフがいたからです。

その方は経験豊富でしたので、大事な部分をお任せしていましたし、年齢もかなり上の方だったので、甘えていたところもあったと思います。

ですから、高齢を理由にその方が辞めることになり、その代わりを採用しないといけないという状況になった時は、とても不安でした。
しかも初めての採用でしたから、どうしていいか分からなかったので、人材紹介会社に募集から採用までをお任せすることにしました。
面接の際は私も立ち会いましたが、応募は10人ほどいて、医療事務の仕事が初めての方、個人クリニックでアルバイト経験のある方、大きな病院で10年以上働いているベテランの方もいました。

中には、うちのクリニックで使っているシステムが何かを事前に問い合わせ、そのシステムでカルテやレセプトなどの書類を作ったと持参した方もいました。
私としては、ベテランの医療事務スタッフの穴を埋めるための採用ですから、経験豊富な方を採用するのだと思っていたら、アドバイザーは全く違う判断をして、個人クリニックでアルバイトをしていただけの、経験の少ない方を推薦されました。

イメージ

驚きましたよ。
でも理由を聞いたら、「自己主張の強いスタッフは、看護師も含め他のスタッフと軋轢を生む可能性が高いですよ。事務長は奥様です。奥様がまとめやすいスタッフ構成を考えると、Aさんより、Bさんの方の方がいいと思います。
一人ひとりの能力も大事ですが、他のスタッフとのバランスはもっと大事ですから」とおっしゃいました。

私がまだその当時、事務長とはいえ、一人で仕事をするには不安を感じていたのですが、アドバイザーの一言で目が覚めたといいますか、私は事務長としてしっかり仕事ができるようにならないといけない、ということを自覚しました。

この時に採用した方は今も勤めてくださっていて、私がいないときのまとめ役として、信頼できるスタッフの1人になっています。アドバイザーの意見に従って良かったです。

それ以後の採用は人材紹介会社には依頼せずに、地域のミニコミ誌や新聞の折り込み広告などに募集広告を出して、面接は夫と私でやっています。1回の求人広告で思うように募集が集まらず、急ぎの採用だったので選ぶ余地なく決めてしまったら、自分の都合だけで勤務希望日を頻繁に変える人で、他のスタッフが振り回されて大変な目にあったこともあります。

急を要する場合であっても、採用は焦らず、納得するまで、たくさんの方に会って決めた方がいいみたいです。
最近は以前に比べるとスタッフの定着率が良くなりましたので、私にも徐々に人を見る目ができたのかもしれませんね。
これも最初に採用のコツを教えていただいたアドバイザーのおかげです。

スタッフの採用は、人材募集のための広告費や面接の実施など、コスト面・時間面に加え、誰を採用するか、不採用をどう伝えるかといった精神面でも大きな負担になります。

スタッフ採用にあたっては、今回ご登場いただいた渡辺さんの事例のように、応募者のスキルに加え、勤務後どこのポジションを任せるのか、その際一緒に仕事をすることになる他のスタッフとの相性はどうか、といったことにも配慮する必要がありそうです。また、不採用を伝えるにあたっては、応募者が将来患者として来院する可能性を想定した配慮が必要な場合もありそうです。

12回にわたって連載してきた「みんなの本音」シリーズご愛読ありがとうございました。

メリットいっぱい
会員登録(無料)
お気軽にどうぞ
開業相談(無料)
PAGETOP