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開業準備「虎の巻」開業チェックポイント

開業に向けて準備の各段階で、
押さえておくべきポイントとアドバイス

FILE 004

医療機器導入検討のポイント

ポイントその4〜検討例(2) 診療報酬算定基準をチェックする〜超音波検査機器

検査内容に関わる診療報酬算定基準をよく知ることでもシミュレーション結果は大きく変わります。 内科系のみならず、整形外科系でも頸椎狭窄症等の病名で頸部エコー検査の実施もありえます。この場合はパルスドプラー法実施可能なエコーの導入等の検討が必要ですが、ドプラー加算の詳細を知ることで導入後のシミュレーションも異なってきます。

  1. 腹部
    肝・・・肝硬変・門脈圧亢進症・肝癌・肝腫瘍(鑑別診断目的で)
    胆嚢・・・胆嚢癌・胆嚢腫瘍
    膵・・・膵炎(特に急性膵炎)・膵癌・膵腫瘍
  2. 甲状腺
    腫瘍性病変及び腫瘍と鑑別が必要な疾患(腺腫様過形成など)
  3. 乳腺
    腫瘍性病変及び腫瘍と鑑別が必要な疾患(乳腺症など)
  4. 脈管の観察、血管性病変の観察
    腹部大動脈の疾患:動脈瘤、動脈硬化症、上腸間膜動脈、腎動脈血流の観察
  5. 腫瘍性病変の観察、血流診断
    肝腫瘍、肝細胞癌、胆管癌、肝血管腫、膵臓癌、胆嚢癌、腎臓癌、後腹膜腫瘍
  6. 炎症性疾患、虚血性疾患
    急性胆のう炎、急性虫垂炎、腸閉塞
  7. ドップラーの適応外の疾患
    胆嚢ポリープ・脂肪肝・肝のう胞・慢性肝炎・胆石・胃潰瘍・過敏性大腸炎 エコー検査については、方法と部位による診療報酬上のマジックがあります。同一日と同一月(2回目以降実施する場合)で逓減制があるためです。以下のケースを比較してください。
同一日に検査する場合(実日数=1日)
ア)同一部位 方法に係わらず、主たるもののみ算定
(例)前立腺断層と肝断層 530点のみ
イ)別部位を「同一の方法」 1回のみ
(例)乳腺断層と肝断層 530点のみ
ウ)別部位を「異なる方法」 いずれも算定
(例)UCGと肝断層 780点+530点
別日に検査する場合(同一月)(実日数=2日以上)
ア)同一部位 方法に係わらず、2回目以降は90/100算定
(例)前立腺断層と肝断層 530点+530点×90/100
イ)別部位を「同一の方法」 2回目以降は90/100算定
(例)乳腺断層と肝断層 350点+530点×90/100
ウ)別部位を「異なる方法」 いずれも算定
(例)UCGと肝断層 780点+530点

ア)とイ)では、同一月の別の日に検査をする方が診療報酬上効果的です。
こういった、ちょっとしたことでの違いは、他の検査機器でもあり得ますので、検討してみましょう。

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